そのモラハラ彼氏、いらないでしょ? ~エリート御曹司の略奪愛
第3話 オタク語りでごめんなさい
「七瀬センセーは、あのスタジオの専属?」
「いえ、フリーランスです。今はあそこでたくさんクラスを持たせてもらってますけど、所属してる協会からお声がかかれば、どこにでも教えに行きますよ。オンラインでレッスンも配信してますし、会社員じゃないから営業努力が欠かせません」
「オンラインで配信? それは知らなかった。へえ、ライブクラスもやってるんですか、本当にヨガ漬けなんですね。こんなにレッスンたくさんやって疲れません?」
「全然! 今のところ水曜日と日曜日はスタジオクラスをお休みにしてるんですけど、どうせ他の先生のクラスを受講してますから、できれば毎日でも開催したいですね。仕事しながら心身ともに整うんですから、こんなにいい仕事は他にないです」
本当は宗吾にこそ一番応援してもらいたいのだが、彼の言うとおり、自分のことばかりで宗吾のことを後回しにしてしまっている自覚はあった。
正直の実践と考えると、宗吾との結婚には心の中でブレーキがかかっているのだが、なんとかそれは避けて、お互いに寄り添い合えれば……。
でも、この考えも七瀬の押し付けだ。彼から時間を盗んでいることになっている気がする。
「本当にヨガが好きなんですね。七瀬センセーのクラスが人気なのもわかります。早朝クラスなのに、うっかりしてると予約が取れないこともあって、キャンセル待ちに回ることもよくあるんですよ」
「申し訳ありません。でも、ありがたいことです――!」
そう言って合掌して頭を下げると、陣がくすくす笑う。
「いえ、フリーランスです。今はあそこでたくさんクラスを持たせてもらってますけど、所属してる協会からお声がかかれば、どこにでも教えに行きますよ。オンラインでレッスンも配信してますし、会社員じゃないから営業努力が欠かせません」
「オンラインで配信? それは知らなかった。へえ、ライブクラスもやってるんですか、本当にヨガ漬けなんですね。こんなにレッスンたくさんやって疲れません?」
「全然! 今のところ水曜日と日曜日はスタジオクラスをお休みにしてるんですけど、どうせ他の先生のクラスを受講してますから、できれば毎日でも開催したいですね。仕事しながら心身ともに整うんですから、こんなにいい仕事は他にないです」
本当は宗吾にこそ一番応援してもらいたいのだが、彼の言うとおり、自分のことばかりで宗吾のことを後回しにしてしまっている自覚はあった。
正直の実践と考えると、宗吾との結婚には心の中でブレーキがかかっているのだが、なんとかそれは避けて、お互いに寄り添い合えれば……。
でも、この考えも七瀬の押し付けだ。彼から時間を盗んでいることになっている気がする。
「本当にヨガが好きなんですね。七瀬センセーのクラスが人気なのもわかります。早朝クラスなのに、うっかりしてると予約が取れないこともあって、キャンセル待ちに回ることもよくあるんですよ」
「申し訳ありません。でも、ありがたいことです――!」
そう言って合掌して頭を下げると、陣がくすくす笑う。