『あなたを愛することはございません』と申し上げましたが、家族愛は不滅ですわ!





「キャロライン、大丈夫か!? タッくんも!」

「わたくしは問題ございませんわぁ〜!」

「我も問題ない」

 バーバラと暴漢たちは部下の騎士たちに任せて、ハロルドは真っ先にキャロラインのもとへ駆け寄った。

「!?」

 彼は強く妻を抱きしめる。
 戦闘直後の夫は、身体中が熱くて。
 それが彼女にも伝わって、一気に体温が上昇した。
 空気の読めるタッくんは、そっと二人から距離を置く。

「無事で良かった……」

「旦那様、ありがとうございます……!」

「傷付いている君を見たとき、頭がどうにかなりそうだったよ」

「わたくしは旦那様のお顔を見て、安心しましたわ」

「そうか……」

 出し抜けに、ハロルドはキャロラインの頬に手をあてる。
 そして、彼女の顎をくいと上げて、顔を近付けて――……。

「おかあさまあぁっ!!」

「うわああああああんっ!!」

 次の瞬間、ロレッタとレックスが、ぐしゃぐしゃに泣きながら継母に駆け寄って、飛びついた。
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