『あなたを愛することはございません』と申し上げましたが、家族愛は不滅ですわ!
◇
「キャロライン、大丈夫か!? タッくんも!」
「わたくしは問題ございませんわぁ〜!」
「我も問題ない」
バーバラと暴漢たちは部下の騎士たちに任せて、ハロルドは真っ先にキャロラインのもとへ駆け寄った。
「!?」
彼は強く妻を抱きしめる。
戦闘直後の夫は、身体中が熱くて。
それが彼女にも伝わって、一気に体温が上昇した。
空気の読めるタッくんは、そっと二人から距離を置く。
「無事で良かった……」
「旦那様、ありがとうございます……!」
「傷付いている君を見たとき、頭がどうにかなりそうだったよ」
「わたくしは旦那様のお顔を見て、安心しましたわ」
「そうか……」
出し抜けに、ハロルドはキャロラインの頬に手をあてる。
そして、彼女の顎をくいと上げて、顔を近付けて――……。
「おかあさまあぁっ!!」
「うわああああああんっ!!」
次の瞬間、ロレッタとレックスが、ぐしゃぐしゃに泣きながら継母に駆け寄って、飛びついた。