ChristmasLight*
「ッ離してください」
「おねーさんが来てくれるなら離しますよ〜」
しつこい。
こういうのに当たったのは初めてで、どうすればいいか分からない。
丁重に断るべきなのか、振りほどけばいいのか……
周りを見渡せば、行き交う人々が酷く無関心に思えた。
「さ、こっちこっち!」
「ちょ……!」
腕を引っ張られるて足取りが悪くなる。
(やだ、怖い……弘人……ッ)
どうにも離してくれないので、なんとかして無理矢理振りほどこうとした時……
「ちょっと!嫌がってるじゃない、止めなさいよ!」
堂々とした高い声が男達の足を止めた。
「ア?」
あたしと男達の前には一人の少女が立っていた。
少女と言っても17、8歳くらいだけど…
「へぇ……君可愛いな、どう?俺ら奢るし一緒に遊ばない?」
「冗談」
その声はあたしのすぐ横から聞こえた。
「え?」
いつの間にかあたしの腕は開放されている。
代わりに男の腕を掴んでいたのは、あの白髪の少年だった。