ChristmasLight*
照らされたライトの中に、もう少年は居なかった。
変わりに居たのは……
「……沙奈」
「弘、人?」
有り得ない人がそこに居た。
「な、なんでここに……」
「ここに居るって、聞いたから」
弘人が居る。
引き止められなかった弘人が…………
「……っ」
見上げると、表情の掴め無い顔があった。
弘人は確かに表情豊かな方ではないけれど。
それに怖がってはいけない。
あたしには、きちんと言いたい事があるから。
「話したい事が……あるの」
「……うん」
弘人、あの時のコートを着ていない。
ふとそんな事を思いながら。
「あたし、クリスマスに……今日、誰かと居たかったからあの合コンに行ったの」
「知ってる」
知ってる?
そっか。
そういうノリの、メンバーだったもんね……
「だから……弘人ともあんまり真剣じゃなくて。きっと、ふわふわした感じだったんだと思う」
「……」
「弘人を、きちんと見てなかったんだと思う」
声が、小さくなる。
「弘人は、それに気付いたのかな……だからあたし、振られちゃった?」
「…………それも、ある」
それも……?
まだあるんだ、あたしのダメだったとこ……
「……」
口が、動かなくなる。
でもまだ。
伝えておきたい。
「あの……でも、ね」
でも。
「でもあたし、弘人の事……」
見てなかった、けど。
「見てなかったけど、見てたの」