ChristmasLight*
「……」
やっぱり、見られていたらしい。
あたしは軽く笑うしかなかった。
「そーなのよー、やっぱりダメね。真剣じゃないってのは」
そう。
あたしはきっと真剣じゃなかった。
ただクリスマスに誰でもいいから彼氏作って、イルミネーションに囲まれて素敵に過ごしたかっただけ。
「弘人には……分かってたんだろうなぁ」
不純な動機。
弘人は、あの合コンのメンバーの、どの男達より真面目だと思った。
でも……話すと意外にも楽しかったし、他の6人も既にカップルになりかけてたから……
じゃあ私は弘人かなって、思ったんだっけ。
「……結局、好きじゃなかったって事すか?」
少年はあたしを見ていなくて、でもあたしに掛けて言っていた。
好きじゃなかった……
どうだろう。
「うーん……そうなのかもねぇ」
こうして苦笑出来るあたしは、やはり弘人に本気じゃなかったのだろう。
本気だったら、さっき追い掛けている筈なのだから。
「そう…すか」
少年の声が、少し寂しげに聞こえた。