エリート役員は空飛ぶ天使を溺愛したくてたまらない
「ビーチリゾートで夕日が海に沈むようすを見たこともありますけど、ここの夕日は本当に素晴らしいです」
「こういう思い出を共有できるのがいいな。きっと帰国してからも時間が経っても、あの時の夕日はよかったねと語りあうことができるだろう」
 一緒に過ごす時間こそが宝物なのだと莉桜も何より実感していた。

「武尊さん、連れてきてくださって、素敵な思い出をたくさんくださってありがとうございます。きっと一生の思い出です」
「おい、これで終わりにするなよ。まだ、俺たちは始まったばかりだろう」
 莉桜は隣にいる五十里に軽くもたれかかる。

「……ですね。じゃあ、これからもっと楽しいことがあるんでしょうか?」
「楽しいこともあるだろうし、それだけでは済まないこともあるだろう。けれど、どんな時もどんなことも二人で乗り越えていけたらいいと思っている」

 低く響く五十里の声に、莉桜はくすりと笑った。
「武尊さん、それじゃまるでプロポーズみたいです」
「そう思って構わない。むしろそんなものだと思ってほしい」
「え?」

 驚いた莉桜は五十里の顔を見上げた。五十里はとても真剣な表情だった。
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