嘘も愛して




 私たちが立ち上がったその日のうちに、皇帝流座を潰すために結成された新しいチーム、〝新世代〟の噂は瞬く間に広がった。


「俺も入りてぇなぁ、皇帝流座に入る勇気ねぇけど新しいチームなら人手欲しいだろうしありじゃね?」

「筆頭ってあの御織だろ?下手したら噛み殺されるぞ……」

 そんな立ち話を横目に、私は帰路についていた。隣には小刻みにスキップする研真がしみじみとしている。


「やっぱりルーキーって別格だよねぇ。いや、ルーキーじゃないね、王子だね」

「あはは……王子って」


 一瞬、お姫様抱っこをする空周の姿を思い返してしまい、言葉が詰まってしまう。


「お嬢さんが一番なのは代わりないんだけどさ、ついて行きたいって、思っちゃったよねぇ」

 研真は、珍しく私の目を見てではなく、夕焼け空の向こうをきらきら輝く眼で見つめながら気持ちを教えてくれた。なんだか、私までしみじみとしてきた。


「魅了されちゃったんだ」

「うん。素直にね。夢見たいしさぁ」

 人を惹きつけて従わせる、王者の風格。カリスマは、彼のような人のことを指し、揺るがない事実となって猛威を奮うのだろう。



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