嘘も愛して



 甘えるような艶のある声。様子が違うことに、私は身構えてしまう。


「聞くべきじゃないかもしれないけど、今聞いておかないと僕、お嬢さんの言うこと聞かないであいつらやっちゃうかも」


 可愛いのに物騒……。

 だけど、研真の言うことは最もだった。私が隠していることで何度も巻き込んでしまうなら、話すのが義理だ。


「……研くん」

 一旦、宥めるように背中をさする。と、視界の隅で影が動いた。


「話してもらうぞ。仁愛」

 空周まで……。研真の真剣な雰囲気に気を取られて、いつ来たのか気づかなかった。


「空周……。そうだよね、結局みんなを巻き込んでるのは私のせいだから」

 堂々と登場した空周は、私たちの傍まで来ると、私に抱きついている研真をひっぺがした。


 あてっと、短く呻いた研真は私の隣によろけた。

 真正面に座した空周は真っ直ぐ、私と目線を合わせるために、片膝をついて見つめてくる。


 そんな、プロポーズみたいなこと平気でしないでよ……。

 ただでさえ顔が良すぎて見つめられるだけで落ち着かないのに!

 なんて思っていると、彼の手が私の顎に伸びる。



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