嘘も愛して
「一年前、彼が二年、私が一年の時、皇帝流座を結成して、皇帝流座は半年しないうちにトップに成り上がったんです」
「とんだ腑抜けを担ぎ上げたな」
空周は胡座をかいて、膝の上に肘を立て、頬杖をつきながら窘めるような目つきで私を見つめている。
「あはは……まだ幼稚でしたね。……彼が高校一年、私が中学三年の時に、私たちは付き合い始めました」
「え!中坊が勢力図書き換えたって事?まじ?」
今度は研真が声を上げた。そんな驚かなくても……と言いたいところだけど、実際のところはたから見たら有り得ない話なのかもしれない。
「陰で根回ししただけですよ」
一息ついて、話を進める。
「去年の冬、私たちは別れました。そこからですね、恨まれるようになったのは」
「だっせぇ」
「なんで別れた」
百道くんと空周が口々に言う。空周の問いかけに、私は素直に苦い顔をしながら答える。
「……人として無理になったからです」
「お嬢さんがふったってこと?まぁそうだよねぇ!」
研真が身を乗り出して私の顔を覗き込む。めちゃめちゃ目を輝かせてる……。正直、ふった、ふられたという事実はどっちだってよかった。