ハイスペ上司の好きなひと


昼前に打ち合わせを終え、今後の業務分担についてひと通り決まったところで昼休憩を迎えた。

紫と同様に弁当持参の藤宮も温めのために一緒にレンジのある給湯室へと足を運んだ。


「半年ぶりに見ますけど、相変わらず藤宮さんのお弁当すごいですね…」


自分の質素過ぎる内容とはあまりに違う種類と彩りに思わず感嘆の声を漏らすと、藤宮は嬉しそうに「でしょう?」と笑った。


「旦那さんが作ってらっしゃるんでしたっけ。赤ちゃんが居るのにそのクオリティ…愛されてるんですね」
「ふふ、そうだね。子どもをおんぶしながら作ってくれてるの見ると私もそう思うよ」


頬を桜色に染めながら笑う藤宮も、同じくらい旦那の事を想っているのだろうと想像がつく。


「…藤宮さんて、旦那さんのこといつから好きなんですか?」


だからだろうか、らしくない事を聞いてしまった。

けど気になってしまった。

飛鳥がこの会社に入社してざっと見積もっても7年。

それほどまでに長い時間、彼女への想いを募らせている。

それほどまでに一途に思われる藤宮が一体どれほど旦那を想っているのか、聞いてみたくなってしまったのだ。

案の定、藤宮は意外そうな顔でこちらを見てきた。



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