ハイスペ上司の好きなひと


その週末、飛鳥と2人が耐えられそうになかったので真由菜に泊めて欲しいと連絡を入れた。

すると「この私の貴重な婚活の時間をわざわざ割いてあげるんだから高いわよ」と言い放つので、仕方なく商社の伝手を使ってゲットした話題の洋菓子店のパウンドケーキを献上した。


「それで、急に泊めて欲しいなんてどうしたの?」


意気揚々とパウンドケーキを受け取ったのも束の間、それを切り分けながら真由菜が問うてきた。


「いやね、この間好きな人がいるって話したでしょ」
「もう好きだって認めるのね」
「そこはもういいじゃん。で、その人の想い人っていうのが会社の先輩だったのよ」
「うーわ、泥沼じゃん。良い具合に話温まってきたね」
「ちょっと」


冷やかさないでと睨めば、一切悪びれる様子無く真由菜はごめんごめんと言い、切り分けたパウンドケーキを出してくれた。

ついでに彼女のお気に入りの紅茶も出してくれたので、今は余程機嫌がいいらしい。



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