ハイスペ上司の好きなひと


「飛鳥さん?何してるんですか?」


背の高い彼の体の横から顔を出せば、その手にあったのはプレゼントされたスノードームだった。

何かに紛れて失くすのが怖くて、荷物の1番目につきやすいところに入れておいたそれはここに来てすぐ玄関先に飾った。

もうそんな季節でもなんでもないのに、なんだかそれだけ大事にしているのがありありと現れている気がして気恥ずかしさを感じていれば、飛鳥はそれをそっと元の場所に戻した。


「懐かしいな、これ。けどここでいいのか?」


やはりというか、当たり前の事を聞かれて顔から火が出そうになる。


「はい…大事な、ものなので」
「…そうか」


恥ずかしさのあまり飛鳥の顔も見れず、そろそろ業者が来る時間だからと言って必需品を持ち家を飛び出した。


あんな態度を取ればバレバレじゃないか。

何も言わないうちからフラれるのはさすがに傷つく気しかしない。

どうか持ち前の天然さで気付かないでいて欲しい。

そう願いながら、あまりいい思い出の無い自宅へと足を走らせていった。



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