ハイスペ上司の好きなひと
「嫌か?」
ずるい聞き方をしたのは分かっている。
けれどあまりに可愛らしい反応が返ってくるので、罪悪感はそこには無かった。
紫は眉を下げながら口を結び、黙って首を左右に振った。
その反応を満足げに見下ろしながら開けっぱなしにしていた私室に入り、唯一の家具と言っていい自身のサイズに合わせて買ったダブルベットに小さな体を優しく下ろした。
その上に組み伏せるように膝を立たせて腰を落とし、上半身を紫の細い体に沈めた。
蒸し暑くなり露出の多くなった首筋に唇を這わせれば短い声が上がり、誘われるように手を胸元に添えた。
「んっ、…」
触れているうちにもどかしくなり、裾から手を入れて直接肌に触れれば柔らかく暖かなふくらみは拒絶する事なく飛鳥の手を受け入れる。
優しく揉みしだきながらその中心の頂に指を滑らせれば、面白い程に紫の身体が跳ねた。
「…ここ、好きか」
「っや、聞かないで…」
手で顔を覆いながら恥ずかしいと口にするその姿は煽っているようにしか見えず、躊躇いなく服と下着を纏めてたくしあげれば紫の白磁のような肌が露わになった。
「えっ、ちょ…んんっ」
抵抗の隙も与えずそこに舌を這わせてもう片方も忘れる事なく指で刺激を与え続ける。
紫の息遣いが荒くなる度に込み上げてくる悦びにすっかり夢中になっていれば、足元でもぞもぞと動く紫の生脚が飛鳥の脚に触れた。
ほぼ無意識にその太腿に手を滑らせれば、その滑らかさたるや心地よさしか湧かず、触れてない場所が無いほどに撫で回した。