彩度beige
(と、すると・・・、『安定』からはちょっと遠い気がするし・・・)
真美はできるだけ早く結婚して落ち着きたいと言っている。
でも彼は多分だけれど・・・、アーティスト気質で、不安定要素が多そうだ。
(もっと若い時ならいざ知らず、30歳からお付き合いするにはちょっと勇気がいる人だよね)
友達として、ならもちろん話は別だけど。
銀髪で自由な感じがするし、金銭面や安定性・・・、いろいろまるっと総合すると、結婚までに至るには、道のりは結構険しそう。
見ると、里奈ちゃんや明日咲ちゃんも若干テンションが下がっている。
2人ともまだ若いけど、やはり安定を求めているのだろうか、「バイトをしているであろう小説家」は、イケメンとはいえ恋愛対象外のようだった。
「こら、玲央。補足しろ、もっと言うことあるだろう」
女性たちのテンション降下を感じ取ったのか、松澤さんが横から叫ぶ。
けれど、銀髪の彼は「いえ別に」と、クールな態度を崩さない。
「あー、もー!こういう場では、おまえはいつもそんなんだからなあ・・・。いいよ、オレが説明するから。えっとね、こいつは・・・」
と、松澤さんが、私たち女性に向けて何かを言いかけていた時だった。
「あれ?松澤さんじゃないですかー?」
半個室の入り口から、聞き覚えのある声がした。
一瞬で、私の身体がビクッとなった。
忘れたいのに、忘れていなかったこの声はーーー。
「ああ!秋田さん、こんばんは」
松澤さんが笑顔で応じる。
「秋田さん」。
この声の主は、やっぱり敦也だ。
私は、声の主と目が合わないように、すぐに下を向いて気配を消した。
「先日は、うちのPR動画作っていただいてどうもありがとうございました。おかげで売り上げも好調なんですよ」
「おー、そうなんですね!それはよかったです」
敦也の言葉に、松澤さんが笑顔で応じる。
私は、これでこのまま帰ってほしい、私に気づきませんように・・・と、心の中で強く願った。
けれど。
「・・・あれ?」
「ちょっと失礼」と言って、敦也が半個室の中に一歩足を踏み入れた。
そして、私の顔を覗き込む。
「もしかして、衣緒?」
「・・・・・・」
「やっぱり・・・!すげえ偶然」
「・・・、どうも・・・」
真美はできるだけ早く結婚して落ち着きたいと言っている。
でも彼は多分だけれど・・・、アーティスト気質で、不安定要素が多そうだ。
(もっと若い時ならいざ知らず、30歳からお付き合いするにはちょっと勇気がいる人だよね)
友達として、ならもちろん話は別だけど。
銀髪で自由な感じがするし、金銭面や安定性・・・、いろいろまるっと総合すると、結婚までに至るには、道のりは結構険しそう。
見ると、里奈ちゃんや明日咲ちゃんも若干テンションが下がっている。
2人ともまだ若いけど、やはり安定を求めているのだろうか、「バイトをしているであろう小説家」は、イケメンとはいえ恋愛対象外のようだった。
「こら、玲央。補足しろ、もっと言うことあるだろう」
女性たちのテンション降下を感じ取ったのか、松澤さんが横から叫ぶ。
けれど、銀髪の彼は「いえ別に」と、クールな態度を崩さない。
「あー、もー!こういう場では、おまえはいつもそんなんだからなあ・・・。いいよ、オレが説明するから。えっとね、こいつは・・・」
と、松澤さんが、私たち女性に向けて何かを言いかけていた時だった。
「あれ?松澤さんじゃないですかー?」
半個室の入り口から、聞き覚えのある声がした。
一瞬で、私の身体がビクッとなった。
忘れたいのに、忘れていなかったこの声はーーー。
「ああ!秋田さん、こんばんは」
松澤さんが笑顔で応じる。
「秋田さん」。
この声の主は、やっぱり敦也だ。
私は、声の主と目が合わないように、すぐに下を向いて気配を消した。
「先日は、うちのPR動画作っていただいてどうもありがとうございました。おかげで売り上げも好調なんですよ」
「おー、そうなんですね!それはよかったです」
敦也の言葉に、松澤さんが笑顔で応じる。
私は、これでこのまま帰ってほしい、私に気づきませんように・・・と、心の中で強く願った。
けれど。
「・・・あれ?」
「ちょっと失礼」と言って、敦也が半個室の中に一歩足を踏み入れた。
そして、私の顔を覗き込む。
「もしかして、衣緒?」
「・・・・・・」
「やっぱり・・・!すげえ偶然」
「・・・、どうも・・・」