彩度beige
ーーー「Vulpecula」を創業したのは、一葉くんのおじいさん。
創業当時から、上質な空間と丁寧な接客で評判を呼び、今となっては、誰もが知る憧れの高級ホテルになっている。
そして、そのホテル経営の中心は、一葉くんのおじいさんからお父さん、お兄さんの昌弘さんへと、時代とともに移り変わっていったそう。
けれど5年前・・・お兄さんの昌弘さんは海外出張の際に事故に遭い、「ホテルのことは玲央に任せたい」という言葉を残し、この世を去ってしまったそうだ。
その遺言を直接耳にしたのはーーー、ちょうど仕事で現地を訪れていた、昌弘さんのライバルであり、親友だった松澤さん。
松澤さんは、病院のベッドで昌弘さんから直接「玲央の力になってほしい」と頼まれたそうだった。
(・・・そうか・・・。そのこともあって、松澤さんは一葉くんを色々と気にかけているんだね・・・)
初めて会った日のことを思い出す。
あの時は合コンで・・・仕事外でのことだったけど、松澤さんは、一葉くんを「玲央」って呼んで、口数の少ない彼のことをフォローしていた。
きっと、松澤さんは親友の弟である一葉くんを、それこそ弟のように思っているのかもしれない。
そんな経緯でーーー、松澤さんは、昌弘さんとの約束を守るため、当時すでに小説家として活動していた一葉くんに家業を継ぐよう必死に説得。
けれど、一葉くんはこれからも小説家として活動をしていきたいし、ホテルの仕事は絶対に向いていないから、それは無理だと何度も拒否をしたそうだ。
しかし、今も「Vulpecula」の会長をしているお父さんにも「跡を継いでほしい」と頼まれて、お母さんからも「どうかお願い」と懇願されてしまったらしい。
悩んだ挙句、小説は書き続ける、そして、表に出る仕事はできるだけしないという条件で(なので、銀髪でも特別に許されているらしい)、一葉くんは、跡を継ぐことを決意した。
そしてそれから、お父さんや松澤さんからホテル経営のイロハを学び、昨年、「Vulpecula」の社長兼支配人という立場になったということだ。
「・・・そうだったんだ・・・」
ずっと疑問を抱いてた、一葉くんの謎が解き明かされた。
空き時間にバイトをしている小説家・・・、なんて勝手に思っていたけれど、その予想は全く違うものだった。
彼はいわゆる御曹司。しかも、私の憧れのホテルの社長であって支配人ーーー・・・。
創業当時から、上質な空間と丁寧な接客で評判を呼び、今となっては、誰もが知る憧れの高級ホテルになっている。
そして、そのホテル経営の中心は、一葉くんのおじいさんからお父さん、お兄さんの昌弘さんへと、時代とともに移り変わっていったそう。
けれど5年前・・・お兄さんの昌弘さんは海外出張の際に事故に遭い、「ホテルのことは玲央に任せたい」という言葉を残し、この世を去ってしまったそうだ。
その遺言を直接耳にしたのはーーー、ちょうど仕事で現地を訪れていた、昌弘さんのライバルであり、親友だった松澤さん。
松澤さんは、病院のベッドで昌弘さんから直接「玲央の力になってほしい」と頼まれたそうだった。
(・・・そうか・・・。そのこともあって、松澤さんは一葉くんを色々と気にかけているんだね・・・)
初めて会った日のことを思い出す。
あの時は合コンで・・・仕事外でのことだったけど、松澤さんは、一葉くんを「玲央」って呼んで、口数の少ない彼のことをフォローしていた。
きっと、松澤さんは親友の弟である一葉くんを、それこそ弟のように思っているのかもしれない。
そんな経緯でーーー、松澤さんは、昌弘さんとの約束を守るため、当時すでに小説家として活動していた一葉くんに家業を継ぐよう必死に説得。
けれど、一葉くんはこれからも小説家として活動をしていきたいし、ホテルの仕事は絶対に向いていないから、それは無理だと何度も拒否をしたそうだ。
しかし、今も「Vulpecula」の会長をしているお父さんにも「跡を継いでほしい」と頼まれて、お母さんからも「どうかお願い」と懇願されてしまったらしい。
悩んだ挙句、小説は書き続ける、そして、表に出る仕事はできるだけしないという条件で(なので、銀髪でも特別に許されているらしい)、一葉くんは、跡を継ぐことを決意した。
そしてそれから、お父さんや松澤さんからホテル経営のイロハを学び、昨年、「Vulpecula」の社長兼支配人という立場になったということだ。
「・・・そうだったんだ・・・」
ずっと疑問を抱いてた、一葉くんの謎が解き明かされた。
空き時間にバイトをしている小説家・・・、なんて勝手に思っていたけれど、その予想は全く違うものだった。
彼はいわゆる御曹司。しかも、私の憧れのホテルの社長であって支配人ーーー・・・。