彩度beige
そこからは、私と瀧澤さん、及河さんとの3人で、打ち合わせを進めていった。
企画書に書かれていた内容の確認や補足の説明を受けた後、私は、わからなかったことについていくつか質問をさせてもらった。
それだけで、時間がずいぶん経ったけど、一葉くんはまだこの場に戻ってきていない。
けれど、ここからの話は一葉くんも一緒の方がいいだろう・・・ということで、一旦休憩をする流れになった。
「慣れない場所で水谷さんも疲れたでしょう。ちょっとコーヒーでも飲んで休憩しましょうよ」
「そうですね。そうしましょう」
「はい・・・、ありがとうございます」
瀧澤さんがにこりと笑い、及河さんがコーヒーを淹れてきてくれた。
及河さんの、その姿がやけに絵になって。やっぱり、彼は執事が似合いそうだなと思ってしまった。
(ふう・・・、とにもかくにも、やっぱり慣れない仕事は疲れてしまう・・・)
今や、パン屋での接客仕事が日常になっているために、こういう仕事は余計に「慣れない」と感じることだった。
いただいたコーヒーをひと口飲んで、私は小さく伸びをする。
久しぶりに肩が凝った感じもするし・・・と思っていると、ふっと、瀧澤さんの姿が目に入る。
(ーーー綺麗だな・・・)
コーヒーを飲んでいる姿も美しい。
姿勢もすごくいいんだな。
瀧澤さんの全てを眩しく感じていると、私は、先ほどの光景を思い出す。
(瀧澤さん・・・、一葉くんのことを『玲央くん』って、下の名前で呼んでいた。2人はどういう関係なんだろう・・・)
あの時、近くにいた及河さんが、驚いていた様子はなかったと思う。
ということは、2人が親しい間柄だと、ホテル内では周知の事実なのだろう。
(・・・ま、まさか・・・、付き合っているとかではないよね・・・?)
多分、瀧澤さんは私や一葉くんよりいくつか年上だと思う。
学生時代からの先輩後輩・・・、という可能性だってありうるし、親族の可能性だってあるとは思う。
だけど・・・、いずれにしても、一葉くんはあの時ちょっと照れくさそうで・・・、少しだけ、顔が赤くなっていた。
やっぱり彼女?憧れの年上女性とか?
瀧澤さんは女性としてかなり魅力的で仕事もできる感じだし、一葉くんの信頼も厚いみたいだし・・・。
「・・・・・・」
(・・・ダ、ダメだダメだ・・・、考えれば考えるほど、したくない想像をしてしまう・・・)
それに今、私はここに仕事に来ている。
余計なことは考えないようにしなければ・・・。
と、気持ちを整えようとしていると、右斜め前に座っている及河さんの、やけに熱い視線を感じた。
(な、なんだろう・・・)
気のせいではないような。
絶対に見られている気がするんだけど・・・と、かなりドキドキしていると、「水谷さん」と、及河さんに声をかけられた。
「は、はい!」
「休憩時間ということで、いくつか質問をさせていただきたいのですがよろしいですか」
「あ・・・、はいっ。大丈夫です」
「・・・では、早速。支配人から、水谷さんは料理が好きだとお聞きしました。得意料理は何ですか」
企画書に書かれていた内容の確認や補足の説明を受けた後、私は、わからなかったことについていくつか質問をさせてもらった。
それだけで、時間がずいぶん経ったけど、一葉くんはまだこの場に戻ってきていない。
けれど、ここからの話は一葉くんも一緒の方がいいだろう・・・ということで、一旦休憩をする流れになった。
「慣れない場所で水谷さんも疲れたでしょう。ちょっとコーヒーでも飲んで休憩しましょうよ」
「そうですね。そうしましょう」
「はい・・・、ありがとうございます」
瀧澤さんがにこりと笑い、及河さんがコーヒーを淹れてきてくれた。
及河さんの、その姿がやけに絵になって。やっぱり、彼は執事が似合いそうだなと思ってしまった。
(ふう・・・、とにもかくにも、やっぱり慣れない仕事は疲れてしまう・・・)
今や、パン屋での接客仕事が日常になっているために、こういう仕事は余計に「慣れない」と感じることだった。
いただいたコーヒーをひと口飲んで、私は小さく伸びをする。
久しぶりに肩が凝った感じもするし・・・と思っていると、ふっと、瀧澤さんの姿が目に入る。
(ーーー綺麗だな・・・)
コーヒーを飲んでいる姿も美しい。
姿勢もすごくいいんだな。
瀧澤さんの全てを眩しく感じていると、私は、先ほどの光景を思い出す。
(瀧澤さん・・・、一葉くんのことを『玲央くん』って、下の名前で呼んでいた。2人はどういう関係なんだろう・・・)
あの時、近くにいた及河さんが、驚いていた様子はなかったと思う。
ということは、2人が親しい間柄だと、ホテル内では周知の事実なのだろう。
(・・・ま、まさか・・・、付き合っているとかではないよね・・・?)
多分、瀧澤さんは私や一葉くんよりいくつか年上だと思う。
学生時代からの先輩後輩・・・、という可能性だってありうるし、親族の可能性だってあるとは思う。
だけど・・・、いずれにしても、一葉くんはあの時ちょっと照れくさそうで・・・、少しだけ、顔が赤くなっていた。
やっぱり彼女?憧れの年上女性とか?
瀧澤さんは女性としてかなり魅力的で仕事もできる感じだし、一葉くんの信頼も厚いみたいだし・・・。
「・・・・・・」
(・・・ダ、ダメだダメだ・・・、考えれば考えるほど、したくない想像をしてしまう・・・)
それに今、私はここに仕事に来ている。
余計なことは考えないようにしなければ・・・。
と、気持ちを整えようとしていると、右斜め前に座っている及河さんの、やけに熱い視線を感じた。
(な、なんだろう・・・)
気のせいではないような。
絶対に見られている気がするんだけど・・・と、かなりドキドキしていると、「水谷さん」と、及河さんに声をかけられた。
「は、はい!」
「休憩時間ということで、いくつか質問をさせていただきたいのですがよろしいですか」
「あ・・・、はいっ。大丈夫です」
「・・・では、早速。支配人から、水谷さんは料理が好きだとお聞きしました。得意料理は何ですか」