日陰令嬢は常に姿を消して生活したい~あれ?私って転生者?陰から皆さんをお守りいたします。

 *

「ボス!リリーナ嬢の部屋はこの階段を上ったらすぐの部屋っス」

 ライズの案内で、迷うこと無くリリーナ嬢の部屋までたどり着くことが出来た。するとそこは戦場のようなあり様となっていた。壁や床には血しぶきが飛び、何人もの人が倒れている。

 目をこらし部屋の奥を見ると、刺客に捕まったリリーナ嬢の姿が視界に入った。リリーナ嬢が捕まっているせいで騎士達は、うかつに手が出せない状況らしい。リリーナ嬢の首には魔力封じの首輪が付けられ、魔法が使えないようにされている。

「アーサー様!」

 リリーナ嬢が悲鳴の様な声を上げた。それに反応して、アーサー殿下が剣を構えた。

「リリーナ待っていろ。すぐに助け出す!」

 アーサー殿下がそう言うと、刺客の数名がアーサー殿下に向かって剣を振り上げた。

 危ない!

 私はすぐにライズとボイスンに指示を出す。

「ライズとボイスンはアーサー殿下の護衛を!」

「「はっ!」」

 隠密の魔法で姿を消しているライズとボイスンが空中で剣を受け止める。すると、剣と剣がぶつかり合う金属音が響き渡った。

 皆からは見えない何が……結界が刺客の剣を止めたように見えるだろう。しかしそれはライズとボイスンが剣で受け止めただけ。後は二人に任せておけば問題ないだろう。私は目の前で捕らえられているリリーナ嬢に視線を戻した。リリーナ嬢は今にも泣き出しそうになるのを、唇を噛んで堪えている。それを見たアメリアは、奥歯をグッと噛みしめた。

 一気に方を付ける。




< 44 / 104 >

この作品をシェア

pagetop