Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜
店を閉める時間になり怜央が再び店に顔を出すと10番を担当した女性スタッフが怜央に謝りに来た。

「食事は取れた?」
「はい、ありがとうございました」
「遅れた原因は?」
「初めて担当したお客様だったんですけど、カットもカラーもなかなか決めれなくて…お話もお好きなようで…止めるとご機嫌を損ねてもいけないと思い長くなりました」

「そういう方にはこちらから提案するといいよね、迷ってる人って後押しが欲しいんだよ、最初に言ったものが本当はやりたいんだよ、こっちの方がプロなんだからちゃんと理由を言ってこういうのがお似合いですって言ってあげるといいね」

「なるほど!わかりました」

「誰でもNUAGE(ニュアージュ)のスタッフになれるわけじゃない、爽平さんが君の実力を見て入って来たんだから自信を持って」

「あ、ありがとうございます」
今にも泣きそうだった。

他にいたスタッフは怜央さんかっこいいと話していた。

「帰っていいぞー」
怜央が声をかけるとスタッフはお疲れ様でしたと帰っていった。

店を閉めてお金をしまい、セキュリティをかけ、裏のスタッフルームの席に座った。

普段無口な怜央はあまり新人指導もする方ではない。

爽平さんが基本するしその時に俺は現場が多い、大抵は亜美が爽平さんのアシでメイクモデルに入る事が多いからだ。

パソコンの電源が落ちるのを待っていると爽平さんから電話があり、今日の遅れを報告した。

電話を切るとLINE電話の背景画面は乙葉とのツーショットだった。
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