Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜
社長室のセキュリティも最初は桔平は反対した。

でも桔平にはこれから家族もできる、香苗とこれから産まれるであろう子供の事も考えると仕事を休めない香苗の代わりに桔平は動けるようにしておかないと、と爽平に説得をされたのだ。

爽平がそこまで先の事を考えてくれていたのは嬉しかったから鍵の件もOKをだした。

真綾のスマホが鳴った。

「もしもし、乙葉?」
「真綾ちゃん、久しぶり〜、元気だった?」
「あー、私は元気なんだけどね、爽平にぃが熱出してる」
「えー、昨日から連絡が取れなくて、既読もつかないから真綾ちゃんにかけちゃった、熱は高い?」

「7度8分だったかな」
「今日、爽平くん仕事あるよね?」
「うん、今は寝ていて桔平にぃが現場に連れていくって話してた」
「そっか、桔平くんが一緒なら安心」
「乙葉も仕事なんでしょ?」
「うん、だけど既読つかないのが気になって、今、休憩に入ったから乙葉ちゃんにかけちゃった、あっ、学校だった?ごめんね」
「大丈夫よ、もうほとんど授業はとってるから、仕事頑張ってね」

電話を切ると真綾は冷却シートを変えに爽平の部屋に入った。
よく寝ていて冷たいシートを貼り変えると少し顔をしかめたが起きることはなかった。

「頑張りすぎだよ、カリスマ美容師でも仕事に穴空けちゃ信用問題なんだからね」

真綾は部屋を出ると、桔平にぃが帰るまでに買い物に行ってこようとマンションを出た。
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