敏腕CEOは初心な書道家を溺愛して離さない
 お土産は近くの洋菓子店に予約をしてあった。ご挨拶用の服は先日神代についてきてもらってデパートで見立ててもらっている。

 香澄は初めて会う神代の家族だから緊張してしまうのだが、神代はそれほど気にしなくていいというのだった。

 緊張しながら過ごしていたら、週末があっという間に来てしまい、香澄は神代の自宅の前にいた。

 神代家はとても素敵な洋館風の建物で、門から玄関までの間はイングリッシュガーデンになっている。
 呼び鈴までもが海外風で神代が玄関横の呼び鈴を押すとジリリンと珍しい音がした。

「門扉の横にあるインターフォンは普通のものなんですけど、この玄関横の呼び鈴は音が違うので、家にいてもどこで鳴らされたものか分かります」
「確かにそうですね」

 すると、ガラスの装飾が施された背の高いドアが開いて、中から神代夫婦が顔を出した。
「香澄さん、いらっしゃい!」
 二人はにこにことして嬉しそうだ。

 神代家は両親の他、姉がいて四人家族らしいのだが、姉の美紅はご主人の仕事の都合で今は海外にいるらしく、先日香澄とのご挨拶はリモートで済ませたところだ。
 その時に、イギリス人だという祖母ともご挨拶をさせてもらった。
< 177 / 196 >

この作品をシェア

pagetop