敏腕CEOは初心な書道家を溺愛して離さない
 どんどんと目の前で話が決まっていくので、香澄は驚く。
 なるほどこの父だから神代も効率的でテキパキとしているんだととても納得した。

 結婚式の日取りや場所などは打合せできていたけれど、家族の顔合わせなどという話が出てきて結婚が間近に迫っているのだと香澄は実感する。
(本当に結婚するのね)

 目の前にいる人たちが義理の両親となるのだ。母は香澄ににっこり笑った。
「どんどん決めちゃって大丈夫? この人たちはいつもそうなの」

 母は二人がどんどん物事を進めていくことにも慣れているようだった。
 そんな気遣いがとても嬉しい。

「大丈夫です。不束者ですが、これからどうぞよろしくお願いいたします」
 そう言って香澄が頭を下げると、両親は嬉しそうに「こちらこそ!」と微笑んでくれたのだった。

 慌ただしくもいろんなことが進んだご挨拶が終わり、香澄はホッとしつつ、神代のマンションのソファでくつろいでいた。

「お疲れさま」
 そう言って神代が頭を撫でてくれる。
「来週はブライダルプランナーとの打ち合わせと、両家の顔合わせが済んだら衣装やお花、席次なども決めていかないといけませんね」

 膝にノートパソコンを載せて、結婚式に向けての共有スケジューラーをさくさくと作成しながら神代が言った。香澄が凄いなぁと感心しながら返事をする。
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