敏腕CEOは初心な書道家を溺愛して離さない
 見られていたことが分かって香澄の顔が赤くなってしまう。前もそうだった。
 神代は意外と香澄のことを目を離さず見守ってくれている。

「夢かと思って……」
「それは俺の方。本当に君が俺の横にいるのかなって今でも信じられない」

 確かにあのお見合いからは二週間程度も経過していたのだ。改めて会うことがあるなんて思わなかった。

「改めて自己紹介しよう。神代《かみしろ》佳祐《けいすけ》です。君の名前を教えて?」

 あの時とは違っていた。あの時はお見合い相手の名前など把握していると神代は言ったのだ。
 きっともう本当の名前を言っても構わない。


< 24 / 196 >

この作品をシェア

pagetop