敏腕CEOは初心な書道家を溺愛して離さない
1.身代わりのお見合い
「伯父様? お声が廊下にまで響いてますわよ」
「だって香澄、つい大きくなってしまうだろう」
くすくすと笑いながら香澄は和室を洋風に変えた和洋折衷の客間に入り、テーブルの上にお茶とお菓子を置く。
いつだってこの伯父は大袈裟なのだ。
伯父の向かいで父も微妙な顔をしていた。込み入った話なのかもしれない。
香澄は用を済ませたら部屋を出ようとそっと立ち上がる。
先ほどまで大騒ぎしていた伯父はその香澄の仕草をじっと見ていた。
「良いことを思いついた」
「兄さんそれは止めてください」
なにか思いついたらしい伯父を即座に父が止めている。
急にこの場に来た香澄には、何のことだかさっぱり分からなかった。
「菜々美が家を出てしまったんだ」
伯父は腕を組んで苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「あら……」
香澄に話しかけてきたようだったので、足を止めた。
従姉妹の菜々美はお嬢様なのだがとても自由に生きている人で、元々この柚木家の型に嵌まった部分は彼女に合わないところがあるのだ。
菜々美なら正直、家を出ても自分で生きていけるだろう。それくらいにバイタリティのある人だ。
むしろそんな従妹を型に嵌めようとしている伯父の方に無理がある。
「菜々美ちゃんは自由だからなぁ」
「だって香澄、つい大きくなってしまうだろう」
くすくすと笑いながら香澄は和室を洋風に変えた和洋折衷の客間に入り、テーブルの上にお茶とお菓子を置く。
いつだってこの伯父は大袈裟なのだ。
伯父の向かいで父も微妙な顔をしていた。込み入った話なのかもしれない。
香澄は用を済ませたら部屋を出ようとそっと立ち上がる。
先ほどまで大騒ぎしていた伯父はその香澄の仕草をじっと見ていた。
「良いことを思いついた」
「兄さんそれは止めてください」
なにか思いついたらしい伯父を即座に父が止めている。
急にこの場に来た香澄には、何のことだかさっぱり分からなかった。
「菜々美が家を出てしまったんだ」
伯父は腕を組んで苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「あら……」
香澄に話しかけてきたようだったので、足を止めた。
従姉妹の菜々美はお嬢様なのだがとても自由に生きている人で、元々この柚木家の型に嵌まった部分は彼女に合わないところがあるのだ。
菜々美なら正直、家を出ても自分で生きていけるだろう。それくらいにバイタリティのある人だ。
むしろそんな従妹を型に嵌めようとしている伯父の方に無理がある。
「菜々美ちゃんは自由だからなぁ」