敏腕CEOは初心な書道家を溺愛して離さない
「あはは! そうか。短いパン、ね。ショートは食感がサクサクという意味でブレッドは香澄さんの言う通りパンです。ショートブレッドはサクサクのパンという意味になります。味はクッキーに似ていますが、クッキーには入っている卵やミルクが入っていませんね」

 神代はお湯を沸かして、ティーポットに茶葉を入れ丁寧にお湯を注いでいる。
「とても丁寧に淹れるものなんですね」
「いつもはこんなに丁寧に淹れませんよ。俺も緊張しているんです。香澄さんが来てくださって。俺なりのおもてなしです」

「とても素敵なので淹れ方を覚えたいです」
「祖母のイギリス仕込みなので、これだけは自信があります」
「いつもティーポットで飲むんですか?」
「特別な時だけですね。いつもはティーバッグか……コーヒーですよ」

 本当に特別にもてなしてくれているということが伝わって、香澄はとても幸せな気持ちになった。
 神代は用意したすべての茶器やお皿をトレイに載せてリビングの方へ運んでゆく。

 二人で並んで座って、お茶を淹れながらお菓子の話を聞いたりするのはとても楽しいことだった。
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