復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
chapter10 変わりゆくもの、変わらないもの
 「もしもし、結愛?具合はどう?うん。いまお店。なにか食べたいものある?」

 会社からの帰宅途中、家の近くのスーパーに立ち寄った私は、早速買い物かごをぶら下げながら店の中へと入った。

 「うん、わかった。それじゃ何かサッパリしたもの買って帰るね」

 そう言って電話を切ると、ゼリーや果物などサッパリしたものが食べたいと言う結愛の為に青果コーナーへと歩いた。

 結愛は風邪でも引いてしまったのかここ数日具合があまり良くない。今朝は朝起きた途端、可哀想に吐いてしまった。

 (このオレンジのゼリー買っていこうかな。風邪引いた時はビタミンCが大切だよね)

 うんうんと頷きながら、桃やオレンジの果実の入ったゼリーを何個か選んで買い物かごに入れた。

 (あとは何を買おうかな……)

 ウロウロと青果コーナーを歩いて結愛の好きなスイカと野菜をいくつかかごに入れた後、アイスクリーム、そして晩御飯用にいくつかお惣菜と、明日の朝食用にパンを買って店を出た。

 (結愛、大丈夫かな。今日病院に行くって言ってたけど)

 結愛は小さい頃は喘息になったり、アレルギーがあったりと体が弱い方だったが、大人になってからはほとんど病気をしたことがない。なのでこんなに1週間近く調子が悪いのは珍しい。

 心配で眉根を寄せながら家に向かっていると、再びスマホの着信音が鳴る。私はバッグからスマホを急いで取り出すと通話ボタンを押した。
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