復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
 それから3日後──…


 「う〜ん……」

 掛布団から手だけを出してスマホの目覚ましを止めた私は、ベッドの中で小さな唸り声をあげた。ゴロンと寝返りを打つもなんとなく体がだるい。

 のそりとベッドから起き上がると、ぼーっとした頭で目をゴシゴシと擦った。今朝は雨が降っているのか、シトシトと雨音が外から聞こえてくる。

 (何だか熱っぽいな……)

 それに寒気もして、カタカタと体を震わせた。片手を額に当てれば案の定いつもより熱い。のろのろとベッドから降りて立ち上がると、おぼつかない足で歩き出した。

 途中でふらついたり倒れないようにと、ゆっくりと階段を降りてバスルームへと進む。洗面所の引き出しから体温計を取り出して測ってみると、やっぱり38度ちょっとある。

 (あー風邪ひいちゃったかな……今日は会社ちょっと無理かも……)

 毎晩カウチの上で、テレビを見ながらうたた寝してたのがいけなかったのかもしれない。


 「すみません、橘花ですが、今日はお休みさせてください。ちょっと熱があるみたいで……」

 会社に電話をすると、「あらら、大丈夫?」と柚葉さんが心配そうな声で出た。

 「今日一日寝たら、明日は大丈夫だと思います。すみません、ご迷惑をお掛けして」

 「大丈夫よ〜。最近変な風邪ばっかり流行ってるよね。仕事の心配はしないで、今日はゆっくり休んでね」

 「ありがとうございます」

 私は電話を切ると、薬を飲んで再びベッドへと潜り込んだ。
< 124 / 156 >

この作品をシェア

pagetop