復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
 その後、私達は色々な話で盛り上がる。意外にも彼と私には共通の趣味が多くあって、ジャンルは違うものの私も彼も本を読むのが大好き。

 それに2人とも動物が大好きで、小さい頃は犬が飼いたかったとか、野良猫を拾ってきたとか、同じようなエピソードがいくつもあって2人でクスクスと笑った。

 その他には食べ物も洋食よりは和食が好きだったり、お肉よりもシーフードの方が好きだったり。賑やかなパーティーに行くよりは家でゆっくりしたり、静かな自然の中にいる方が好きだったり。共通の話題は尽きることがない。

 思いもよらず、彼との会話は楽しい。男性と2人きりでこんなに長く話したのは初めてなんじゃないかと思う。家族以外で、汐梨の他にこんなにも気の合う人と出会うとは思わなかった。

 それは彼も同じなのか、初めは向かい側に座っていた彼もいつのまにか私のすぐ隣に座っている。気がつけば、彼が媚薬を飲んでから既に1時間以上経っていた。



 「あの……気分はどうですか?お腹が痛いとか、頭痛がするとかないですか?」

 見た目は大丈夫そうだが、かなりの媚薬を入れてしまったのでなんとなく気になった。

 「そうだな……。腹は痛くないけど、このへんが痛いかな……」

 そう言いながら、彼は心臓の辺りを押さえた。

 (え…………)

 母が心筋梗塞で突然亡くなったこともあって、私は一気に青ざめた。
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