復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
「忙しいところごめんね」
彼女はミーティングルームに入ると、ドアを閉めるなり私に申し訳なさそうに眉を下げた。手には茶色い大判封筒を持っている。
「早速なんだけど、企業から通訳の派遣の依頼があったの。ちょっと急なんだけど橘花さんにお願いしようかなと思って。大丈夫?」
「はい」
私は椅子の上でスッと背筋を伸ばした。
「あ、派遣の依頼って言っても、海外出張はないから安心して」
町田さんは、慌てて手を振りながらそう付け加えた。
つい数週間前、妹の健康状態があまり良くないので、東京から離れるような仕事はなるべく避けたいと一応伝えてはいた。もちろん仕事なので断ることができない場合もある。でも彼女のその言葉に私はホッと胸をなでおろした。
「はい。大丈夫です」
「うん、良かった。ありがとう。じゃあ、急で申し訳ないんですが、さっそく明日からお願いします。派遣先の東儀トレーディングの資料はここに入ってるので」
(え………)
私は目を見開いたままその場に数秒固まった。
「と、東儀トレーディング!??」
差し出された大判封筒をボトッとテーブルに落とすと、椅子から勢いよく立ち上がった。そんな私の剣幕に驚いたのか町田さんは仰け反りながら目をパチパチと瞬いた。
「ちょ、ちょっと待ってください!と、東儀トレーディングって……そんな……。あ、あの……私ではなく、他の誰かを派遣できませんか?そ、そうだ!私は今の翻訳が……」
「あ、引き継ぎなら、既に飯沢さんに頼んであるので大丈夫ですよ」
彼女はニコリと微笑んだ。
彼女はミーティングルームに入ると、ドアを閉めるなり私に申し訳なさそうに眉を下げた。手には茶色い大判封筒を持っている。
「早速なんだけど、企業から通訳の派遣の依頼があったの。ちょっと急なんだけど橘花さんにお願いしようかなと思って。大丈夫?」
「はい」
私は椅子の上でスッと背筋を伸ばした。
「あ、派遣の依頼って言っても、海外出張はないから安心して」
町田さんは、慌てて手を振りながらそう付け加えた。
つい数週間前、妹の健康状態があまり良くないので、東京から離れるような仕事はなるべく避けたいと一応伝えてはいた。もちろん仕事なので断ることができない場合もある。でも彼女のその言葉に私はホッと胸をなでおろした。
「はい。大丈夫です」
「うん、良かった。ありがとう。じゃあ、急で申し訳ないんですが、さっそく明日からお願いします。派遣先の東儀トレーディングの資料はここに入ってるので」
(え………)
私は目を見開いたままその場に数秒固まった。
「と、東儀トレーディング!??」
差し出された大判封筒をボトッとテーブルに落とすと、椅子から勢いよく立ち上がった。そんな私の剣幕に驚いたのか町田さんは仰け反りながら目をパチパチと瞬いた。
「ちょ、ちょっと待ってください!と、東儀トレーディングって……そんな……。あ、あの……私ではなく、他の誰かを派遣できませんか?そ、そうだ!私は今の翻訳が……」
「あ、引き継ぎなら、既に飯沢さんに頼んであるので大丈夫ですよ」
彼女はニコリと微笑んだ。