私たちの恋風は、春を告げる
"なりそうだね"、そう言おうとした私の腕が、ぐいっと引かれた。
見開いた視界いっぱいに映るのは、目を閉じた冬紀。
冬紀の冷たい唇が、軽く重なった。
雪の降る音なんか聞こえないはずなのに、そんな微かな音でさえ感じられそうなくらいの静寂が広がっていた。
そして、冬紀と私の間の距離が離れていく。
何が起きたのか、思考が追いつかない私は、ただひたすら真っ直ぐな瞳をぶつけてくる冬紀を呆然と見つめ返すしかできなかった。
「お前との関係が気まずくなるのが嫌で、言わないようにしてたけど……やっぱ無理だわ」
「………え」