初めての恋のお相手は
だけど、傑さんは構わず、口を開く。
「楸が今日、ずっと変な男達に絡まれてたんで
祠堂さんに恋人のフリして貰えば
虫除けになるんじゃね?って話してたんすよ」
「傑さん…!」
「なんだよ
言うだけタダなら言った方がいいだろ
絡まれて困ってたのは事実なんだし」
「それとこれとは話が別です!」
知り合って大分経つから
この人はただ、自分の心に素直なだけで
言動に悪意や悪気なんて微塵もないのは
充分、理解していた。
だけど
こっちの気持ちなんてお構いなしに
本当に思いついたまま
言葉にするから手に負えない。
「祠堂さん、気にしないでください」
「えー…?絶対効果あるって
祠堂さんが無理なら、俺がやってもいいけど
彼氏役」
「な…」
「だって、楸、美人でかわいいし
それに、良い奴だから
困ってんなら助けたいし」
何を言い出すんだと、思いながらも
最後に付け足されたその言葉に
出掛かっていたお説教の言葉を飲み込む。
………本当に、この人
善意で言ってるんだよなぁ……
この人の中で
私は親しい間柄のカテゴリーに
入れて貰えているんだろう。
親切心ゆえの言葉。
強い口調で、それを無下にするのも気が引けて、私は黙り込む。
「楸が今日、ずっと変な男達に絡まれてたんで
祠堂さんに恋人のフリして貰えば
虫除けになるんじゃね?って話してたんすよ」
「傑さん…!」
「なんだよ
言うだけタダなら言った方がいいだろ
絡まれて困ってたのは事実なんだし」
「それとこれとは話が別です!」
知り合って大分経つから
この人はただ、自分の心に素直なだけで
言動に悪意や悪気なんて微塵もないのは
充分、理解していた。
だけど
こっちの気持ちなんてお構いなしに
本当に思いついたまま
言葉にするから手に負えない。
「祠堂さん、気にしないでください」
「えー…?絶対効果あるって
祠堂さんが無理なら、俺がやってもいいけど
彼氏役」
「な…」
「だって、楸、美人でかわいいし
それに、良い奴だから
困ってんなら助けたいし」
何を言い出すんだと、思いながらも
最後に付け足されたその言葉に
出掛かっていたお説教の言葉を飲み込む。
………本当に、この人
善意で言ってるんだよなぁ……
この人の中で
私は親しい間柄のカテゴリーに
入れて貰えているんだろう。
親切心ゆえの言葉。
強い口調で、それを無下にするのも気が引けて、私は黙り込む。