初めての恋のお相手は
『いいよね。楸ちゃんはかわいいから
ちやほやされて』


『苦労なんて全然してないんでしょ?』


『周りがなんでもやってくれるもんね』









『…なにそれ?いやみ?
恵まれてるくせに、嫌がるとか』


『そんな風に言って
私達の事、馬鹿にしてるんでしょ?』







『いやいや
だって、そっちが誘ったんじゃん』


『なんでダメなわけ?好きなんだろ?俺の事』


『その気にさせたくせに、なんなんだよ』








……多感な時期に受けた、たくさんの傷。


その言葉の刃は、深く深く私の心に刺さって
一生残る大きな傷になった。


治ったかと思えば、膿を出し、悪化する。
収まったかと思えば、また、ぶり返す。


確かに、乗り越えた時間。
それに耐えて今日まで生きてきた。


でも


変えられない過去に、出来事に、囚われてしまう。


ちょっとした事が引き金になって
こんな風に心を苦しめられる。
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