初めての恋のお相手は
……そもそも
私がこんな姿で生まれてきたのが
間違いだったのだろうか。


最初から、私がいなければ良かったのだろうか。


……生まれてこなければ良かったのだろうか。



「…」



弱っている時は、思考も暗く、否定的になる。


余計な事を考えないように
目を瞑って、うずくまる。


それでも、頭の中の喧騒は静まらない。



「楸?」

「…」

「どうしたの?寝れないの?」

「……祠堂さん…」



膝に埋めていた顔を上げ
声の聞こえた方に視線を向ければ
リビングのドアのそばに祠堂さんが立っていた。


……静かにしていたつもりだったけど
少なからず物音は立ててしまったから
起こしてしまったのかもしれない。


近くにやってきた祠堂さんは
そのまま、私の隣に腰をおろした。



「…ちょっと、夢見が悪くて…」

「怖い夢?」

「……痛い夢、です」

「そう」



心配そうに眉を寄せながらも
祠堂さんは、それ以上は何も言わず。
< 97 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop