スパダリ救急救命士は、ストーカー被害にあった雑誌記者を溺愛して離さない~必ず君を助けるから。一生守るから俺の隣にいろ~
「最近だとさ、ルカちゃんの隣のあの男のせいで警察に捕まったけどさ、おとなしくしろ~って言われただけだった」
「もっとすごいことは?」
「えーっと、ほかにも何人か女とヤッたけど、すぐ家に帰れたよ」
瑠花の時が一番拘留が長かったと虎二郎は振り返る。
私の前に被害にあった人の時も訴えられなかったって凜さんは言っていたけれど、一ヶ月の拘留でも短いと思ったのに、ほかの人はもっと短かったってこと?
「あとはさ、親父を応援している商店街? あそこにあるものは全部タダでさ、親父がなんとかしてくれるのと」
それって窃盗罪?
「モデルっていう割には大したことなかった女の裸を写真に撮った時も一日だけ捕まったな」
それって盗撮?
「小遣い稼ぎで海外に動画を売った時も一週間くらいだった」
海賊版を売ったってこと? 著作権侵害?
「あ、でもさ、エロ動画が一番売れるよ。ルカちゃんのエロ動画最高だろうな~」
にやにやしながら瑠花を見る虎二郎の視界を遮るように蓮は瑠花を背中に隠してくれた。
上半身裸のたくましい筋肉がついた大きな背中は頼りになって安心する。
「そのときは親父が金を払って解決しているのか?」
「虎二郎! やめろ! 話すな!」
「たぶんね~。お前のせいで1000万払ったって兄さんがグチグチ言ってくるからさ」
「そうか。お前の家は金持ちなんだな」
そうだよとドヤ顔をしている虎二郎を蓮は冷たい目で見下ろした。
「まぁ、でもこのマンションを建て替えるほどの金はさすがにないだろうな。何億もかかるからな」
無理だよなと煽る蓮に、虎二郎は自信満々にフンッと鼻息を飛ばした。
「虎二郎! もうしゃべるな! おい、誰かあいつを黙らせろ!」
「兄さんがさ、マレーシアでカジノをやっててさ、金なんかガッポガッポなんだよね~。親父もさ、地主にカジノ勧めて、負けさせて土地巻き上げてさ。んで、土地を売るとまたガッポリでさ。金はいくらでも増えるからマンションくらい余裕っしょ」
……今すぐ記事が書きたい。
こんなとんでもない人たちだったなんて。
土地をとられた地主さんも大変だっただろう。
他にも被害者はたくさんいそうだ。
「最低な親子だな」
蓮の怒りで震えた手に瑠花はボイスレコーダーを握ったままそっと触れた。
すぐに握り返してくれる手が温かくてうれしい。
正臣はスーツの内ポケットからスマホを取り出すと、蓮に差し出した。
「パスワードは蓮の誕生日」
片手ではスマホをどうにもできず、蓮が代わりに操作してくれる。
「右下のアプリで好きなだけ投稿を」
写真も付けられると言われた瑠花は頷いた。
「顔は加工しますか?」
「大久間は有名人だから大丈夫、虎二郎は一応ボカシてくれ」
写真の加工アプリはこれだと正臣は教えてくれる。
「ありがとうございます。いい記事書きます!」
瑠花がボイスレコーダーの停止を押し、ここにケーブルを刺してくださいと説明しながら差し出すと、正臣はお礼を言いながら受け取ってくれた。
「もっとすごいことは?」
「えーっと、ほかにも何人か女とヤッたけど、すぐ家に帰れたよ」
瑠花の時が一番拘留が長かったと虎二郎は振り返る。
私の前に被害にあった人の時も訴えられなかったって凜さんは言っていたけれど、一ヶ月の拘留でも短いと思ったのに、ほかの人はもっと短かったってこと?
「あとはさ、親父を応援している商店街? あそこにあるものは全部タダでさ、親父がなんとかしてくれるのと」
それって窃盗罪?
「モデルっていう割には大したことなかった女の裸を写真に撮った時も一日だけ捕まったな」
それって盗撮?
「小遣い稼ぎで海外に動画を売った時も一週間くらいだった」
海賊版を売ったってこと? 著作権侵害?
「あ、でもさ、エロ動画が一番売れるよ。ルカちゃんのエロ動画最高だろうな~」
にやにやしながら瑠花を見る虎二郎の視界を遮るように蓮は瑠花を背中に隠してくれた。
上半身裸のたくましい筋肉がついた大きな背中は頼りになって安心する。
「そのときは親父が金を払って解決しているのか?」
「虎二郎! やめろ! 話すな!」
「たぶんね~。お前のせいで1000万払ったって兄さんがグチグチ言ってくるからさ」
「そうか。お前の家は金持ちなんだな」
そうだよとドヤ顔をしている虎二郎を蓮は冷たい目で見下ろした。
「まぁ、でもこのマンションを建て替えるほどの金はさすがにないだろうな。何億もかかるからな」
無理だよなと煽る蓮に、虎二郎は自信満々にフンッと鼻息を飛ばした。
「虎二郎! もうしゃべるな! おい、誰かあいつを黙らせろ!」
「兄さんがさ、マレーシアでカジノをやっててさ、金なんかガッポガッポなんだよね~。親父もさ、地主にカジノ勧めて、負けさせて土地巻き上げてさ。んで、土地を売るとまたガッポリでさ。金はいくらでも増えるからマンションくらい余裕っしょ」
……今すぐ記事が書きたい。
こんなとんでもない人たちだったなんて。
土地をとられた地主さんも大変だっただろう。
他にも被害者はたくさんいそうだ。
「最低な親子だな」
蓮の怒りで震えた手に瑠花はボイスレコーダーを握ったままそっと触れた。
すぐに握り返してくれる手が温かくてうれしい。
正臣はスーツの内ポケットからスマホを取り出すと、蓮に差し出した。
「パスワードは蓮の誕生日」
片手ではスマホをどうにもできず、蓮が代わりに操作してくれる。
「右下のアプリで好きなだけ投稿を」
写真も付けられると言われた瑠花は頷いた。
「顔は加工しますか?」
「大久間は有名人だから大丈夫、虎二郎は一応ボカシてくれ」
写真の加工アプリはこれだと正臣は教えてくれる。
「ありがとうございます。いい記事書きます!」
瑠花がボイスレコーダーの停止を押し、ここにケーブルを刺してくださいと説明しながら差し出すと、正臣はお礼を言いながら受け取ってくれた。