恋愛短編集10作品
手を背中に当て、ゆっくり腰まで撫でる。
「大陽、顔を見せて。」
後ろから押さえつけている俺に、上目の潤んだ視線。
息苦しさに、自分の首元のネクタイを解く。
腕をお腹の方に回し、抱き起して自分のひざ上に乗せる。
視線を合わせ、零れた涙を拭う巳羽。
その手を捕らえ、目元に口づけた。
「イタダキマス。」
唇にキスを落とし、指で頬を撫でながら耳に移動させる。
巳羽の流し目が、俺の指を追い……触れた反応……
口に熱い息と、目を閉じて指にすり寄せる仕草。
夢中になってキスを深くしながら、柔らかい身体に手が移動して触れる。