The previous night of the world revolution4~I.D.~
まず、アシミムをどうにかしないことには、ルレイア達はシェルドニア王国を出られない。

ならば。

「アシミムを殺す機会でも狙ってるんじゃないかな。虎視眈々と」

彼の性格的に、表向きはにこやかな演技をしながら、腹の中ではぐつぐつと復讐心を煮えたぎらせてそう。

「さすがルレイア…!格好良い」

嬉しそうなシュノである。

ルレイアが正気に戻って、更にルルシーやルリシヤとも連携出来るのなら。

あの三人に敵はないだろう。

だから、これで安心のはずなのだ。

放っておいても、ルレイア達は無事に帰ってくる。

しかし。

「…ルアリス。君がそんなに浮かない顔をしているのは…きっと、私達が考えてるように上手くは行かない事情を知ってるからだろうね?」

「…はい」

…やっぱりか。

ここに来たときから、妙に浮かない顔をしていることには気づいていたが。

「この際、はっきり言ってくれ。なんでも受け止める覚悟は出来てるよ」

「…アイズレンシア殿。シェルドニア王国の…ミレド王が…」

私は、ルアリスの口から…恐るべきミレド王の企みを知らされた。
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