The previous night of the world revolution4~I.D.~
「それじゃあ皆さん、メリークリスマス!」

「「メリークリスマス」」

カチン、とグラスを合わせ、シャンパン(アリューシャのみシャンメリー)を呷る。

うん、さすがアシュトーリアさんが差し入れてくれたシャンパン。美味しい。

「さて、それじゃ食事を堪能しましょうか~」

ルレイアはうきうきしながら、俺の作ったローストビーフを食べた。

「ん~美味しい。さすがルルシーですね~」

「そうか。良かったな」

「この間、三ツ星レストランでシェフをやってるハーレム会員に作らせたローストビーフより美味しいですよ、ルルシー」

それは絶対に言い過ぎ。

お前って奴は…。ハーレム会員に色々貢がせるのやめろ。

「ルレイア、私のポテトグラタンも食べて」

「えぇ勿論。…うん、シュノさんのグラタン美味しいですねぇ」

「えへへ…。ルレイアが喜んでくれて良かった」

ルレイアにもりもりグラタンを食べてもらって、ご満悦のシュノである。

シュノも料理上手になったよな。本当。

ルティス帝国の食文化の未来は安泰だ。

「アリューシャ、ルリシヤのロールキャベツ食べる?食べられる?」

「うむ。キャベツあんま好きじゃねぇけど、ルリ公のロールキャベツなら食える」

そして、相変わらず野菜嫌いだが、ルリシヤの野菜料理は食べられるらしいアリューシャ。

最近アリューシャが少しずつ野菜を食べられるようになってきたと、アイズは喜んでいる。

「よしよし、ちゃんと野菜も食べて偉いね、アリューシャ」

「へっへ~♪」

…甘やかし過ぎだろ。

保護者するのは良いけど、もう少し厳しく躾ける必要もあると思うけど。

…とは言いつつ、俺もルレイアには強く言えないし。

あんまり人のこと言えねぇか…。

六人で他愛ない話をしながら、あらかた料理を食べ終え。

いよいよ、デザートのケーキを食べる時間になった。

「アリューシャでっかいのな!アリューシャ一番でかいの食べるから!」

「はいはい」

「俺も大きめにカットしてください。ルルシーと二人分で。俺があーんしてルルシーに食べさせてあげるので」

「はいはい」

おいルレイア。お前何言ってる。

アイズも了承するな。
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