嘘八百

 雪は欠伸を噛み締めた。

「京橋さんは何を貰ったんですか」
「んー、煙草?」
「は?」
「二十歳の時に出来た友達から貰った」

 初めてのプレゼント。

 恋人も居ない寂しい二人のクリスマスに、玲香が持ってきたものだった。
 一月に一本吸っていたので、今はもう手元には無いが。

「粋なプレゼントですね」

 子供の頃のプレゼントではないと分かっていながら、鈴炉は深くは突っ込まず感想を述べた。
 鈴炉といて楽な理由がそこにある。

「俺もベルトが最初で最後です」
「欲しいものなかったの?」
「子供なんて物欲の塊でしょ」

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