【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
 持っていた櫛を折りそうな勢いで怒るイライーダを見て、ルフィナはくすくすと笑う。いつだってルフィナの味方でいてくれた彼女がそばにいてくれたから、ルフィナはずっと笑顔を失わなかったのだ。

「そうね。何とか折り合いをつけようと考えてみたけれど、カミル様が他の誰かに触れたり、側妃をお迎えになるのは嫌だとはっきり分かったわ。だから、私を選んでいただけるよう頑張ってくる。それでもカミル様に要らないって言われたら、その時は盛大に怒ってくれて構わないわ。一緒に離縁を突きつけに行きましょう。そうだ、どうせならアルデイルでもホロウードでもない、どこか別の国に行ってしまいましょうか」

「えぇ、どこまでもお供しますよ。こんなに可愛らしいルフィナ様を要らないと言うような男だったとしたら、他の誰が認めてもこのイライーダが認めませんわ! 離縁の時は、せいぜい慰謝料をふんだくってやりましょうね。それこそ一生遊んで暮らせるくらいの額を!」

「ふふ、そうね。心強い味方がいて、私は幸せだわ」

 鼻息を荒くするイライーダと顔を見合わせて笑い、ルフィナは立ち上がった。しっかりとガウンを羽織り、仕上げにカミルにもらったネックレスを着ければ、準備は完了だ。

「それじゃあ、行ってくるわね」

「ご武運をお祈りしております」
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