【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
 身体のあちこちをカミルの指先がなぞり、唇が触れた。
 背中がぞくぞくとするような感覚は、慣れないけれど決して嫌ではない。

「ルフィナ、気持ちいい?」

 至近距離で尋ねられて、ルフィナはうっとりとした気持ちでうなずいた。
 カミルになら、何をされても、どこに触れられても嫌ではない。
 それを伝えると、彼の表情は安心したように緩んだ。

「よかった。でも、この先はどうかな。怖くない?」

 少し不安そうに問われて大丈夫だとうなずくと、カミルがじっとルフィナの顔を見つめた。真剣な表情をした金の瞳を見つめ返していると、身体の内側に何かが入ってくるような感覚があった。

「……ぁ、んんっ」

「痛い?」

「痛くはない、です……けど、なんか苦し……」

 身体の中を押し広げられるような違和感と、圧迫感。そして異物感が強くてどうすればいいか分からない。

「ここが、きみが俺のものを受け入れる場所だ。まだ狭くてキツい。しっかりと解していく必要があると、分かるだろう」

 説明されて、ルフィナは震える吐息を漏らした。今受け入れているのは、カミルの指一本。それなのに、息が苦しいほどの圧迫感だ。
 彼のものは、指とは比べ物にならないくらい太くて大きかった。最初の夜に性交は成し遂げられていなかったのだということを、今更実感する。だって、指だけでこんなに苦しいのだ。あんなものを受け入れられたはずがない。

「大丈夫、時間はたっぷりある。ゆっくりと解していこう」

 囁いたカミルが、安心させるようにルフィナにキスを落とした。その優しい唇に、こわばっていた身体から力が抜ける。


 しばらくして、ルフィナは息を荒げながらカミルを見上げた。

「カミル様、もう、これ以上は……」

「辛い?」

 心配そうに顔をのぞき込んできたカミルに、ルフィナは違うと首を振る。そして、彼に向けて手を伸ばした。

「違うの、もう……大丈夫ですから。慣らすとか解すとか、もう要らない……。カミル様が欲しい、です」 

「……っルフィナ」
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