【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
「私も、とにかくカミル様のものを受け入れなければと必死でしたからね。自分が触れられる側になるなんて、思いもしませんでした」

「だが、快楽はお互いに与えあってこそ……だと思わないか?」

 そう言いながら胸に触れられて、ルフィナは小さく身体を震わせた。

「……んっ、そうですね。でも私は、やっぱりカミル様にたくさん気持ち良くなってもらいたいんです」

「俺?」

「そう。だから今夜は私から」

 胸に触れていたカミルの手をシーツの上に戻すと、ルフィナはにっこりと笑う。
 そして、カミルの動きを封じたままゆっくりと口づけた。

 ◇

「く……っ、あ、ルフィナ、もう……っ」

 眉を顰めたカミルが荒い息を吐く。その声に彼の限界を感じ取ったルフィナは、彼の尻尾を握っていた手を離した。途端に、カミルの口からはどこか残念そうな熱い吐息が漏れた。

「……ぁ」

「まだ、だめですよ、カミル様」

 口づけをするほど近くに顔を寄せて、ルフィナは囁く。ついでに彼の耳にふうっと息を吹きかければ、カミルはぴくりと身体を震わせた。
 その反応が可愛くて、ルフィナは身体の奥がぞくぞくするのを感じていた。彼のこんな姿を見ることができるのは、自分だけだ。

「このふわふわのお耳も、可愛くてたまらないわ。触れていいのは、私だけ。……でしょう?」

「あぁ、そうだ。ルフィナだけ特別」

「私だけ特別って、本当に素敵な響き。――ほら、このお耳の内側も弱いんですよね?」

「……っ」
< 159 / 166 >

この作品をシェア

pagetop