【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
「このガラスケースの中に入れておけば、しばらくの間は花を楽しめるらしい。部屋に飾って、花が終わる前に押し花にするのはどうかな」
「素敵です。押し花にしたら、いつもリリベルの花と一緒にいられますね」
「うん。短時間であれば、ケースを開けても大丈夫らしいから、触ってみる?」
「いいんですか……?」
「もちろん。これは、ルフィナのための花だから」
そう言って、カミルがガラスケースの蓋を開けてくれる。中からひんやりとした空気が出てくるのを感じたので、ケースの中は外より大分涼しく保たれているようだ。
ごくりと唾を飲み込んで、ルフィナは震える手をそっと伸ばした。指先が触れると、柔らかな花弁が微かに揺れて甘い香りがふんわりと広がる。懐かしい香りにルフィナの目にまた新たな涙が浮かんだ。
「リリベルの香り……」
「いい匂いだな。でも俺は、ルフィナのほうがいい匂いだと思う」
花がよく見えるようにと再び背後に回ったカミルが、ルフィナの首筋に顔を埋めて囁く。
くすぐったさに小さく笑いながら、ルフィナは振り返ってカミルを見上げた。
「本当にありがとうございます、カミル様。何度お礼を言っても足りないくらい嬉しいです。私は、カミル様になにか返せるかしら」
「別に、お返しなんて必要ない。俺が、ルフィナの喜ぶ顔が見たくてしたことだから」
「でも……。本当に嬉しくて幸せで、叫び出したいくらいなんです」
緩む頬を押さえながら、ルフィナはカミルを見上げる。こんなにも幸せばかりを与えてくれるカミルに、ルフィナも何か返したい、彼の喜ぶ顔を見たいと思うのだ。
「そうだわ、お礼に今日は私がカミル様の願いをなんでも叶えるというのはどうでしょうか」
「えっ」
名案だと目を輝かせたルフィナに対して、カミルは驚いたように絶句する。彼の表情を見て、ルフィナは慌てて言い訳するように両手を振った。
「あの、もちろん私にできることに限りますけど。例えば、力仕事なんかはさすがに難しいかもしれませんし」
「いや、それは分かってるけど……。本当に、ルフィナにできることなら、なんでも?」
「え? えぇ、もちろん」
しつこく確認してくるカミルに戸惑いながらも、ルフィナはうなずく。リリベルの花を見せてくれたカミルに、ルフィナができることがあるなら、なんでもするつもりだ。
その返事を確認して、カミルは嬉しそうにうなずいた。だけどその目がいつもよりぎらぎらと輝いているような気がして、ルフィナはほんのりと警戒心を抱く。
「素敵です。押し花にしたら、いつもリリベルの花と一緒にいられますね」
「うん。短時間であれば、ケースを開けても大丈夫らしいから、触ってみる?」
「いいんですか……?」
「もちろん。これは、ルフィナのための花だから」
そう言って、カミルがガラスケースの蓋を開けてくれる。中からひんやりとした空気が出てくるのを感じたので、ケースの中は外より大分涼しく保たれているようだ。
ごくりと唾を飲み込んで、ルフィナは震える手をそっと伸ばした。指先が触れると、柔らかな花弁が微かに揺れて甘い香りがふんわりと広がる。懐かしい香りにルフィナの目にまた新たな涙が浮かんだ。
「リリベルの香り……」
「いい匂いだな。でも俺は、ルフィナのほうがいい匂いだと思う」
花がよく見えるようにと再び背後に回ったカミルが、ルフィナの首筋に顔を埋めて囁く。
くすぐったさに小さく笑いながら、ルフィナは振り返ってカミルを見上げた。
「本当にありがとうございます、カミル様。何度お礼を言っても足りないくらい嬉しいです。私は、カミル様になにか返せるかしら」
「別に、お返しなんて必要ない。俺が、ルフィナの喜ぶ顔が見たくてしたことだから」
「でも……。本当に嬉しくて幸せで、叫び出したいくらいなんです」
緩む頬を押さえながら、ルフィナはカミルを見上げる。こんなにも幸せばかりを与えてくれるカミルに、ルフィナも何か返したい、彼の喜ぶ顔を見たいと思うのだ。
「そうだわ、お礼に今日は私がカミル様の願いをなんでも叶えるというのはどうでしょうか」
「えっ」
名案だと目を輝かせたルフィナに対して、カミルは驚いたように絶句する。彼の表情を見て、ルフィナは慌てて言い訳するように両手を振った。
「あの、もちろん私にできることに限りますけど。例えば、力仕事なんかはさすがに難しいかもしれませんし」
「いや、それは分かってるけど……。本当に、ルフィナにできることなら、なんでも?」
「え? えぇ、もちろん」
しつこく確認してくるカミルに戸惑いながらも、ルフィナはうなずく。リリベルの花を見せてくれたカミルに、ルフィナができることがあるなら、なんでもするつもりだ。
その返事を確認して、カミルは嬉しそうにうなずいた。だけどその目がいつもよりぎらぎらと輝いているような気がして、ルフィナはほんのりと警戒心を抱く。