【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜

閨教育を受けたい

 式を挙げ、初夜を終え、一緒にお出かけもした。

 カミルとの距離はぐっと縮まったように思うのだが、ルフィナには不満がひとつだけある。

 それは、彼が一向にルフィナを抱こうとしないこと。
 初夜でカミルにもらった子種は、残念ながら実を結ぶことはなかったようだ。数日後には月のものがやってきて、ルフィナは少しだけ落ち込んだが、またカミルに抱いてもらおうと決意を新たにしていた。
 だが、カミルは全くルフィナを抱こうとしない。子ができていなかったことを報告すると、彼は「そんなこともあるだろう」とさほど気にしていない様子だった。それなのにルフィナに触れてくれない。

「……それでも、新婚夫婦よ。もう少し夜の生活を充実させてもいいと思うの」

 自室で、ルフィナは侍女のイライーダに思わず愚痴る。初夜はお互い痛みしかなかったが、もともと性交というのは快楽を分かち合う行為でもあるはず。回数を重ねれば痛みはましになるとも聞くのに、今はまだ痛い思い出しか残っていない状態だ。
 自分はともかく、カミルには快楽を得てもらいたいとルフィナは密かに意気込んでいるのに、学んできた技術すら披露する機会がないのだ。

「でも、夜はご一緒に休まれているでしょう? そのような雰囲気にはならないんですか?」

 イライーダの疑問に、ルフィナは苦い顔をする。

「それがね、カミル様ったら寝室にまでお仕事を持ち込んでらっしゃるの。すごくお忙しそうだし、先に寝ていろと言われたらずっと起きて待っていることもできないでしょう」
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