【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
獣人族のつがい
そして迎えた三日後、ルフィナは相変わらず鼓動の速い胸を押さえてため息をついた。
きっとまた、サラハの口からカミルのことについて語られる。本当は聞きたくないけれど、ちゃんと聞いておかなければ。
閨教育を受けるようになってからも、カミルとの関係は未だ何も変わっていない。
一度だけ、チョコレートを食べたあの夜だけは何かが起きそうな予感があったものの、それに逃げ出してしまったのはルフィナだ。
反省しつつも次の機会こそは絶対に逃さないと、ルフィナは密かに決意を固めている。
相変わらず仕事に追われるカミルは夜遅くまで寝室で仕事をしており、彼に触れられることなく朝を迎える。
日中はルフィナに話しかけてくることも多いし、一緒に食事をしたりお茶を飲んだりすることもある。あれから二人で出かけることはできていないが、以前に出かけた際にカミルから贈られたネックレスはルフィナの宝物だ。
ホロウードにしか咲かない花のデザインということで、身につけていたらアルデイルに馴染む気がないと思われても嫌なので普段は身につけていないが、自室の宝石箱の中に大切にしまい込んでいる。
もちろんアルデイルの人々がそんな意地悪な目でルフィナを見ていないことは理解しているのだが、兄の機嫌を損ねることのないように気をつけて暮らしてきたルフィナにとっては、ネックレスを身につけるのは勇気がいることなのだ。
せっかく贈ったネックレスをルフィナが身につけていないことに、カミルは何も言わない。
きっとまた、サラハの口からカミルのことについて語られる。本当は聞きたくないけれど、ちゃんと聞いておかなければ。
閨教育を受けるようになってからも、カミルとの関係は未だ何も変わっていない。
一度だけ、チョコレートを食べたあの夜だけは何かが起きそうな予感があったものの、それに逃げ出してしまったのはルフィナだ。
反省しつつも次の機会こそは絶対に逃さないと、ルフィナは密かに決意を固めている。
相変わらず仕事に追われるカミルは夜遅くまで寝室で仕事をしており、彼に触れられることなく朝を迎える。
日中はルフィナに話しかけてくることも多いし、一緒に食事をしたりお茶を飲んだりすることもある。あれから二人で出かけることはできていないが、以前に出かけた際にカミルから贈られたネックレスはルフィナの宝物だ。
ホロウードにしか咲かない花のデザインということで、身につけていたらアルデイルに馴染む気がないと思われても嫌なので普段は身につけていないが、自室の宝石箱の中に大切にしまい込んでいる。
もちろんアルデイルの人々がそんな意地悪な目でルフィナを見ていないことは理解しているのだが、兄の機嫌を損ねることのないように気をつけて暮らしてきたルフィナにとっては、ネックレスを身につけるのは勇気がいることなのだ。
せっかく贈ったネックレスをルフィナが身につけていないことに、カミルは何も言わない。