【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
「申し訳、ありません。ですが、他の方の香りをつけたカミル様と一緒にいるのは……辛いです」

「香り? 他の……?」

 戸惑ったように目を瞬くカミルには、アルゥの香りを纏っている自覚がないのだろう。それほどまでに、常にそばにある香りなのかもしれない。

「すみません、体調がすぐれませんので、失礼いたします。せっかくお時間を取っていただいたのに、申し訳ありません」

 深く頭を下げて、ルフィナはそのまま逃げるように四阿をあとにした。


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