【電子書籍化】初夜に「きみを愛すことはできない」と言われたので、こちらから押し倒してみました。 〜妖精姫は、獣人王子のつがいになりたい〜
首を振るルフィナを見て、サラハは着ていた服の胸元を緩める。豊満な胸の上部に散った赤い痕を確認させるかのように、彼女は身を乗り出した。
「見えるところはさすがにルフィナ様に申し訳ないからと、控えていただくようお願いしているんですけど……、カミル様ったら夢中になると忘れてしまうところがおありだから。こうして胸元を隠す服しか最近は着られなくて、困ってるんです」
頬を押さえてため息をついてみせながら、彼女は更に首筋を露出させた。そこにも、赤い歯型のような痕が残っているのが見える。
「わたくしたち獣人は、つがいを抱く時には逃さないようにという本能から首筋を噛むのです。あぁ、人族でらっしゃるルフィナ様はご存知ないかと思いますけど。もちろん、カミル様にこうして首を噛まれたことなんて……ないですよね?」
答えなど聞く前から分かっているはずなのに、わざわざ問いかけてサラハは笑う。ルフィナは、震える唇を噛みしめて黙っていることしかできなかった。サラハの前で涙だけは絶対に見せてなるものかと、その気持ちだけで必死に耐える。
「近いうちに、わたくしがカミル様の側妃として召し上げられると思います。ホロウード王国との関係がありますから、正妃の座はルフィナ様にお譲りしますわ。ですが、どちらがより深く愛されているかは一目瞭然。お世継ぎの子もわたくしが産みますから、ルフィナ様は何も気にすることなくお飾りの妻でいてくださいませ」
「そんなの……。あなたが決めることではないわ」
低い声で反論すると、サラハは困ったようにため息をついた。ルフィナに向ける視線にはもう、好意など全く含まれていない。
「見えるところはさすがにルフィナ様に申し訳ないからと、控えていただくようお願いしているんですけど……、カミル様ったら夢中になると忘れてしまうところがおありだから。こうして胸元を隠す服しか最近は着られなくて、困ってるんです」
頬を押さえてため息をついてみせながら、彼女は更に首筋を露出させた。そこにも、赤い歯型のような痕が残っているのが見える。
「わたくしたち獣人は、つがいを抱く時には逃さないようにという本能から首筋を噛むのです。あぁ、人族でらっしゃるルフィナ様はご存知ないかと思いますけど。もちろん、カミル様にこうして首を噛まれたことなんて……ないですよね?」
答えなど聞く前から分かっているはずなのに、わざわざ問いかけてサラハは笑う。ルフィナは、震える唇を噛みしめて黙っていることしかできなかった。サラハの前で涙だけは絶対に見せてなるものかと、その気持ちだけで必死に耐える。
「近いうちに、わたくしがカミル様の側妃として召し上げられると思います。ホロウード王国との関係がありますから、正妃の座はルフィナ様にお譲りしますわ。ですが、どちらがより深く愛されているかは一目瞭然。お世継ぎの子もわたくしが産みますから、ルフィナ様は何も気にすることなくお飾りの妻でいてくださいませ」
「そんなの……。あなたが決めることではないわ」
低い声で反論すると、サラハは困ったようにため息をついた。ルフィナに向ける視線にはもう、好意など全く含まれていない。