凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
「あ、俺の彼女。白石琴さん。話したろ?」
話してたの!?
「いやー! 何ー!? お邪魔しちゃったじゃなぁい! 出直す出直す」
と蟹をそのまま持ち帰ろうとするお母様。
「大丈夫、大丈夫だから」
「あら、そう? んじゃ、ごめんなさいね? うふふ。やだ、もうー!」
「親父も入って」
「イブ、こんな別嬪さんだなんて知らなかったぞ。お前隠してたな? この独占欲の塊め」
お母様もお父様も優しそう。
「あ、あの、私伊吹さんとお付き合いさせていただいてます、白石琴と申します。伊吹さんの弟さんと実は同じ職場でして、伊慶さんにも大変お世話になっております」
「あらやだ、なんて立派なご挨拶でしょう。ねぇ? 初めまして。母の景子(けいこ)です。愚息が大変お世話になってます」
「こんばんは琴さん。父の忠信(ただのぶ)だ。イブに迷惑かけられてないか?」
「そ、そんな!? 滅相も御座いません!」
お母様の景子さんは、少しふくよかででも笑顔がとても素敵な美人さんだ。
そしてお父様の忠信さんは、すらっと背が高く伊吹と似ていた。