凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜


そしてその後夫婦はまた深々とお礼を言ってきてその場を離れた。

チラッとまた何気なく振り返ると、丈慈さんが歩きながら奥さんの腰に手を添えてこめかみにキスを落としていた。

お似合いの夫婦だなんて…

君たちだろそれは。

本物の夫婦の仲睦まじい姿を見て、婚約中なのに夫だなんて小さな嘘をついた事に、自分の仕事の都合で結婚出来てない事が歯痒く感じた。

ようやく二人になるも、琴はまだ膨れている様子。

「琴。こーとー」

ダメだ。
完全に膨れちゃってるわ。
でも今度はちゃんと手は繋いでいる。

というか俺が握っている。

「今のイケメンに反応してたろ」

「し、してないし!」

「いや、してたね」

「してないってば! 私は伊吹だ…」

俺は最後まで聞く前に琴の口をキスで塞いだ。
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