凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
「佐久間君もね」

そして試験管やデータと睨めっこする。

つい欠伸が出てしまいそうになるのを必死で堪えてなんとか一日を過ごした。

「佐久間君、お疲れ様」

「お疲れ様です」

ちょうど佐久間君と玄関で一緒になり外へ出る。

「なんとか終わったね」

「そっすね。今日はさすがに早く寝ます」

本当それ。
今日こそはあんな夢を見ませんように。

すると一人の男性が少し離れた場所から声をあげた。

「イチ!」

いち?

「イブ!」

その男性に向かって佐久間君が驚いたように反応する。

「いぶ?」

「あ、兄貴っす。ったく、中まで来んなよ」

あれ、なんか佐久間君…話し方が…

すると男性がこちらに向かって小走りで駆け寄ってきた。

私はその人の顔を見て目を見開く。

は?

あれ佐久間伊吹…?

え?

佐久間…
佐久間って佐久間!?
兄貴ー!?
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