凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
「終わり?」

え?

なぁ。

いいの?
俺、先進んでも。

進んじゃうよ?

「ここではな」

そう言ってまたポンポンと頭を撫でた。

「手、大きいよね」

俺は自分の手を見る。
ゴツゴツしててグローブみてぇ。
琴の手とは大違いだ。

「さっきさ、あの兎ちゃんみたいな女の子たちに話しかけられてたじゃん」

「兎に失礼だろ」

「え、ああいうの可愛いくないの?」

「全く。なんなら嫌い」

「あー…、そうなの」

「え、俺好きそう?」

「いや…でもそうだったら、私と真逆だなーって…」

そうだよ。
俺はお前みたいなのが好きなのよ?

「てことは?」

「え?」

「俺の好み。ああいうのと真逆が好き」

気づけー。
そろそろ意識してくれー。

これからあんまり会えないんだぞー。




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