来世にこの希望と深い愛を。
望深のことだし、私が心配性なのもあって、少しの体調不良でも凄く不安に思ってしまう。

『大丈夫?』

そんな私がかけられる言葉は、これっぽちしかない。大丈夫じゃないはずなのに、かける言葉が見つからなくていつもそう声をかけるだけになってしまう。

『うん、大丈夫!』

望深はそう言っているけど、実際のところは分からない。心配と不安で、心がゾワゾワしてくる。

『ちょっと倒れそうになっただけだから、今はもう平気』

そんな文章に続いて、親指を立てたスタンプが送られてきた。

私にとっては''倒れそうになった''という言葉で大丈夫じゃなさそうな気もしたけど、一応元気そうだったから安堵した。

夜ご飯の美味しそうな香りが鼻をくすぐり、私はダイニングテーブルに向かった。

彩りが綺麗なサラダ、ほくほくのお肉、茶碗一杯に盛られたご飯、具だくさんのお味噌汁。

今すぐ食べたくなりそうなご飯が用意されていて、思わず笑みがこぼれそうだった。

口角が上がってしまいそうなのを堪えて、いただきますと両手を合わせる。

「今日は上手く作れたのよ」

お母さんがご機嫌の様子でそう言った。

私は最初に、お肉とご飯を口いっぱいに詰め込んだ。

お肉とご飯がよく合って、食欲が止まらない。

どんどん食べ進めていって、満腹になり、ごちそうさまと言う。
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